(9) 自慢話ばかりする人

あなたの周りにも自慢話をする人がいるでしょうか?

ひとつ、ふたつの自慢なら、まだ聞いていられても、

延々と続くとたまりませんね。

イライラしてきて、ついには、腹が立ってきます。

今回は、「自慢話をする心理」について考えてみます。

誰にでも「認められたい」欲求がある

人は、「認めてほしい」「ほめてほしい」という欲求をもっています。

人間とは、社会の中で生きる動物です。

社会で無事に生きていくために、自分の能力や存在を認めてもらいたいのです。

ですから、どんな人でも「認めてほしい」し、「注目されたい」わけです。

人間の基本的欲求のひとつですね。

自慢話は、皆を驚かせ、認めさせ、注目させることができます。

自分が価値のある人間であることを知らせることができるのです。

これで基本的欲求を満たすことができます。

しかし、少し考えてみましょう。

自慢話ばかりしていると、嫌がられることが多いですね。

自慢話のせいで、「すごい」と思ってもらえないのです。

つまり、自慢話は「認めてもらう」ためには逆効果なのです。

にもかかわらず、

なぜ、人は自慢話をしてしまうのでしょう?

自慢をしなければいけないくらい自信がなくて不安

繰返しますが、

社会に生きる人間は、他人に認めてもらいたいのが普通です。

でももし、自分で自分を認めていればどうでしょう。

他人に認められているかどうかは、気にはなりますが、それはそれとして受け止めることができます。

ところが、自分で自分を認めていない場合は、他人から認めてもらう必要があるのです。

自慢話を繰り返す人は、自分で自分を認めることが難しいようです。

「自分は価値のない人間」「ダメな人間」「小さい人間」と思っていて、

自己評価の低い可能性があります。

たとえば
億万長者で、高学歴で、高級車を乗り回し、高級住宅に住んでいる人を仮定しましょう。

このことは「事実」ですから、わざわざ自慢しなくても、みな、知っているわけです。

「すごいなあ」と、みんな、思っています。

ところが、自分に自信がないと不安ですから自慢せざるを得なくなるのです。

聞いている人も、「事実」なのですから、不快に思う必要はないはずです。

にもかかわらず、非常に不愉快になります。

なぜでしょう?

自慢をすることで相手を貶める

自慢話を繰り返す人は、自分を認めていない、自信がないと言いました。

自慢は、自分をまるで価値のある「大きな人間」のような気持にさせます。

そうすると周りの人を上から見ることになりますね。

そのとき、聞かされている方は、上から見下されるわけです。

だから、自慢話は不快なのですね。

では、いつもの自慢話が始まったら、どうしたらよいでしょう?

自慢話を繰り返された時の対処法

自慢話をしている人は、自分が自慢話をしていることに(たいていは)気づいていません。

① それを教えてあげる方法があります。

「それ、自慢?」とそっと聞いてみる。
もし、開き直って「そうだ」ということでしたら、「自慢話をお聞きしましょう」と、こちらも開き直りましょう。

② 別の話に切り替える。

③ 「それで? それで? それで?」と聞き続ける。

すでに自慢話は終わっていても「それで、どうなったの?」と聞くと、自慢するほどの話ではないことに、話し手が気づきます。

取手心理相談室
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