夢(夜見る夢)にはいろいろな名前が付けられています。
正夢(まさゆめ)、初夢(はつゆめ)、予知夢(よちむ)、悪夢、白昼夢、夢幻、夢想、夢のまた夢、夢現(ゆめうつつ)などは、聞いたことがあるでしょうか。
他に、逆夢、凶夢、吉夢、明晰夢(明晰夢)、残夢(ざんむ)、快夢、酔夢など、あまり聞きなれない夢もあります。
なぜこんなにも、私たちは「夢」に関する言葉を持っているのでしょう?
私たちがいかに「夢」に興味を持っているか、ですね。
私たちの先祖は夢のお告げを信じていました。
しかし、近代になって科学が信じられるようになると、見えないモノ、実在しないモノ、説明のつかないモノ、合理的でないモノを軽んじるようになりました。
ところが、近代科学の重要な発見が「夢」と無関係ではないのです。
たとえば、ケクレのベンゼン構造と「夢」の話は有名です。
音楽や芸術も、「夢」が大事な役割を果たしていることは少なくありません。
創造性と夢には密接な関係があるのですね。
身体的にも夢が非常に重要な役割を果たしていることは、断夢(夢を見させない)を5日間続けると、精神障害を起こす実験からも分かります。
人類の発展を支えてきた創造性という能力。
夢は、その創造性の源泉と深い関連を持っていると言っても過言ではありません。
遠い昔、自然とともに生きていた人類は、夢とともに生きていました。
近代科学が自然をないがしろにし始めた時、私たちは「夢」をもないがしろにし始めました。
ほぼ時を同じくして、神経症という心の病が注目されたのです。
そして、「夢」を素材に神経症などの心の病を治療する方法が考え出されました。
「夢」は、私たちに「こころの病」や「解決すべき問題」があると、象徴を使ってメッセージを送っていることが、この100年間で分かってきています。
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