(7) 夢は時空間を越える

夢の中では若さも、瞬間移動も自由自在

夢の中にいる「わたし」は、いろいろな年齢で出てきます。
場面(空間)も突然変わります。

●過去のわたしの年齢

夢:わたしは10年前に辞めた職場にいて、仕事をしています。年齢はそのときの年齢です。そろそろ帰る時間ですが、もう少しだけかかりそうです。そこに上司が来て「まだ終わってないのか!」と、いきなり怒鳴ってきました。急に場面が変わって、私はいきつけの居酒屋にいます。

●大人の年齢の小学生 

夢:わたしは小学生で教室にいてお弁当を食べています。隣に夫がいます。夫も私も今の年齢なのですが、小学生という設定です。夫のお弁当を見ると義母が作ったものでした。気づくと、私は夫の実家で、義母と睨み合っていました。

●今よりもずっと年をとった姿

夢:わたしはおじいさんになっていて、山の中のどこかの小屋にひとりで暮らしています。窓を見ると、人相の悪い男たちがこちらを見ています。恐怖を感じて逃げようとすると、暗い洞窟の中にいました。

●若くなったり、年を取ったりする

夢:小学生の年齢の私と兄が田舎の実家でオセロをしています。負けそうになった時、いきなり私は今の年齢になっていて、場所もいつの間にか、今の家になっていて、小学生の姿のままの兄に勝ちました。

いかがですか?

年齢も変化しますが、空間(場面)も自由に行き来していますね。

夢の中では「時間」も「空間」も、思いのままなのです。

なぜでしょう。

夢は、「こころの世界」の出来事だからです。

「夢」は、こころが体験する時空間

私たちは、時計が刻む時間とは異なる時間を持っています。

1時間がとても長く感じたり、逆にびっくりするほど短く感じたりするのです。

子どもにとっての1年は、永遠かと思うほどに長いですが、大人にとっての1年は、あっという間ですね。

この時間は、時計で計る時間とは異なっていて、こころが体験した心理的な時間です。

そして、
わたしたちは、行ったことのない外国でも、イメージの中で行くことができます。

そのイメージの世界は、「こころが体験している世界」です。

「夢」は、「こころが体験した世界」を見せてくれる

夢の世界は、あなたの「無意識の中にある世界」です。

無意識の中には、赤ちゃんの時代も、小学生の時代もそのまま残っていますし、まだ現実には体験していない年齢のイメージもあります。

無意識の中には、あなたが体験した場所のイメージだけではなく、写真やテレビで見た場所も、想像した場所のイメージもあります。

夢は、これらの素材を使って、あなたのこころが体験したことを、あなたに伝えてきます。

あなたに、「昔、こんな思いをしましたね」「今、あなたはこんな状態ですよ」等と伝えてくるのです。

こうして、夢はあなたに「こころにわだかまっていること」を教え、「解決するように」とメッセージを送ってきます。

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