「夢を見ない」ってこと、あるの?
夢分析をしていると、よく次のような声を聞きます。
●疲れてグッスリ眠ったから、夢は見なかった
●眠りが浅かったから、夢を見なかった
●薬を飲んで寝たから、夢を見なかった
●薬を飲まないで寝たので、夢を見なかった
本当に夢を見なかったのでしょうか?
「寝ている間」は、ずっと夢を見ている
「レム睡眠」とか「ノンレム睡眠」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
レム睡眠 : 脳の一部が起きている状態
ノンレム睡眠 : 脳が休息している状態
睡眠中は、2つの睡眠が交互に4~5回繰り返されます。
夢を見るのは、主にレム睡眠中ですが、ノンレム睡眠でも見ることが分かっています。
つまり、私たちは一晩中、夢を見ているのですね。
レム睡眠の方がストーリー性があって覚えやすい夢を見ます。
レム睡眠が一晩に4~5回あるということは、誰でも4~5個の夢は必ず見ていることになります。
「夢を見ない人」は、見ないのではなく「覚えていない」わけです。
ところで、何のために、一晩中夢を見るのでしょう?
「夢」の役割
「夢の役割」は、いろいろ言われています。
たとえば、
●夢は、記憶の再生、処理、定着過程で生じる
●必要な行動のプログラムを作成し、練習する
●必要のない記憶の整理をし、いらなくなった記憶が夢となる
●解決すべき問題や葛藤が処理され、現実の生活に適応できるようにする
真偽のほどは定かではありません。
しかし、夢が動物にとって必要不可欠な営みであることは事実です。
「夢を見せない実験」では、感情のコントロールができなくなったと言われています。
「眠らせない実験」になると、体重が減少し、体温が上がり、毛が抜けてきて、神経過敏になり、知覚障害、記憶障害、精神障害を起こし、亡くなってしまうと言われています。
できるだけ質の良い眠りをとるようにしましょう。
取手心理相談室
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