(12)予定が狂って、イラッ! ③「狂うとイラッとするような予定」って何?

(9)と(10)で「予定が狂ってイラッ!」とすることについて、①相手がいない場合と、②相手がいる場合について考えてきました。

今回は、狂うとイラッとしてしまう「予定そのもの」について、

「相手がいない場合」を考えてみたいと思います。

なぜなら、「狂ってもイラッとしない予定」もあるからです。

「イラッとする」のと、「イラッとしない」の違いは何でしょう?

「期待の大きさ」から考えてみたいと思います。

予定に、大きな期待が込められている

「期待」が期待通りに行かないとき、人はかなり落胆しますね。

そもそも、なぜ、そんなに大きな期待を込めてしまったのでしょう?

この疑問に答える前に、ちょっと考えてみてください。

毎日の生活の中で、ものごとは予定通りにいきますか?

これまでの人生は、予定通りに進んできましたか?

ほとんどの人は、「いいえ」と答えるのではないでしょうか?

●渋滞に巻き込まれた
●街角でバッタリと会いたくない人につかまってしまった
●楽しみにしていた花火が台風で中止になった
●そういえば小学生の時、仲良しが転校してしまった
●部活でうまくいかなかった
●思うように成績が伸びなかった
●みんなの前で恥ずかしい思いをした
などなど

「こんなはずじゃなかった」と思ったことのない人はいませんね。

「人生は思い通りにはいかないもの」と、大人はみんな、知っています。

「予定は予定であって、未定」とも、みんな、言います。

みんな、良くわかっているのです。

「世の中は、決して、予定通りにはいかない」のです。

つまり、
「予定が狂う」ことは、予定の中に入っているわけです。
「予定が狂った」のは「予定通り」なわけです。
狂って当たり前の「予定」なのです。

にもかかわらず、

なぜ、そんなに予定が狂ったときにイラッとしてしまうのでしょう?

「今度こそ」と頑張るのでしょうか?

もしかすると、「予定通りにはいかない」ということを忘れているのかもしれません。

なぜでしょう?

ここで前回(第12号)の「ストレス」のところで触れた「完璧主義」が登場します。

完璧主義

以下は、第12号にあった完璧主義の考え方の一部です。

●要求水準が高い
●相手にも完璧を求める
●目標を達成すること(完璧さ)が人間の価値と思っている
●責任感が強く、妥協できない
●役割を完璧にこなす自分が好き
●常に何かを達成しようとする意欲に満ちている

いかがですか?

完璧主義に陥ってしまうと、「世の中は予定通りにいかない」ことを頭では知ってはいても、自分のこととして「腑に落ちていない」のです。

わかっているようで、わかっていないのですね。

そこには、「わかるわけにはいかない」理由はあるのですが、それはここでは扱いません。

それよりも、少しでもイラッとしない方法を考えましょう。

予定が狂ってもイラッとしないために

●最初から、「予定通りにいかないものだ」と考える

●予定通りにいかなかったとき、それを「予定通り」と考える

●予定通りにいかなかったとき、「そういうものだ」「しょうがない」と考える

人生は予定通りにはいきません

これを肝に銘じましょう。

もう一つ、問題があります。

「相手がいる場合」です。

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もう一つの大きな問題
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相手に「期待」をかけているとき
相手は期待通りに動いてくれません

相手は、子ども、パートナー、親、きょうだい、隣人、職場の人たちなど多様です。

この問題は、カウンセリングに来られる方たちの全員と言ってもよいほどの「悩みの種」になっています。

背景には、さまざまに複雑な心理メカニズムが動いています。

個人的な要因だけではなく、古代から引き継いできた心理メカニズムも動きますので、説明も理解も容易ではありません。

機会を見て少しずつ、取り上げていきたいと思います。

取手心理相談室
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