(15) 個人によって異なるストレス ⑩自分に厳しい

あなたは「自分に厳しい人」ですか?

不思議なことですが、
「自分に厳しい人」は、自分自身が「自分に厳しい」ことに気づいていないことが多いのです。

たとえば、

●自分のことが好きじゃない人
●自尊心の低い人
●自己否定的な人
●劣等感が強い人
●嫌いな人がたくさんいる人

これらの傾向がある人は、
「自分に厳しい」可能性があります。

「自分に厳しい人」って、どんな人?

●目標を高く設定し、
●目標に向かって困難に耐え、
●妥協を許さず、
●我慢強くて、
●真面目で、
●勉強家で、
●頑張り屋さんで、
●ルールや約束もきちんと守り、
●自己管理ができて、
●正義感も強くて、
●できない点ばかり気になって、
●完璧にできないと反省して、
●「こんな自分はダメ」とか
●「自分に厳しくできない自分はダメ」と思う

こんな感じの人でしょうか?
こういう人になりたいと思ってる人も「自分に厳しい人」の可能性があります。

でも、
日本人であれば少しくらい、このような傾向があるのではないでしょうか?

周囲にも、こういう人はいますね?

だから、
自分が「自分に厳しい人」であることに気づかないのかもしれません。

でも、覚えておいてください。

上のような傾向の人や、「こうじゃなくちゃ」と思っている人を、「自分に厳しい」というのです。

なぜなら、自分に対して、
厳格に、手心を加えることなく、情け容赦なく責めるからです。

「自分を責める」とは、
「自分はダメな人」と思い、自分を苦しめることです。

でも、よく考えてみてください。
何のために厳しくするのでしょう?

自分に厳しくする目的は何?

自分自身が辛くなるほど「自分に厳しい」場合、何のために?
と思いたくなります。

計画を立てたり、理想を掲げるのは大事なことです。

でも、
その目標に向かうプロセスで、「自分に厳しく」し、
できない自分を責め、苦しむとすると、
それは一体、何のためでしょう?

もしかして、「厳しさ」を勘違いしていませんか?

「自分への厳しさ」とは?

よ~く考えてみましょう。

なぜ、「自分に厳しく」するかというと、目標達成のためですね。
達成には、「自分の成長」が伴います。

「自分に厳しく」しても、目標が達成されなければ意味がないわけです。
「自分はダメ」と思って達成への気力が失われると、意味がないのです。
達成のプロセスで「成長」できなければ、それも意味がないのです。

思うようにいかないからと、厳しく自分を罰していると、
「厳しく罰すること」が一つの目的になってしまいます。

この時点で、「目的」を間違えてしまっているのです。

「罰すること」が目的になってしまうと、
周囲の人に不満を言うようになったり、
周囲の人に対しても、同じように厳しく罰するようになってしまいます。

勘違いしたままで長い時間が経つと、病気になってしまう人もいます。

掲げた目標に向かうプロセスで、もっとも求められる「厳しさ」は、
「厳しく」自分を見る「目」です。

等身大の自分を、きちんと見る「厳しい態度」です。

それは、簡単のようで、とても難しいことですが。

人は、自分が思っている以上に自分を理想化して見ています。

「自分なんかダメだ」と思っている人ほど、自分を理想化している可能性があります。

「理想の自分」に比べると、「自分なんかダメ」なのです。

人は、「できること」しか、できません。

「等身大の自分」が「できること」が見えたとき、
山のように大きかったストレスは、音を立てて崩れていくでしょう。

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