日本人には揚げ足取りをする人が多いと言われています。
本当かどうかはさておき、揚げ足をとられてうれしい人はいません。
楽しい会話も嫌な雰囲気になるため、嫌われることが多いですね。
今回は、この「揚げ足とり」について考えたいと思います。
ところで、「揚げ足とり」の「揚げ足」とは何でしょう。
「揚げ足」と「揚げ足とり」
「揚げ足」とは、
柔道や相撲からきた言葉で、技(わざ)をかけるために挙げた足のことだそうです。
そして「揚げ足とり」は、
相手が技をかけようと挙げた足をすくって、逆に技をかけて倒してしまうことを指していました。
ここから、
相手の言葉を取り上げて、責めたり、皮肉を言ったりすることを指すようになったようです。
現在は、元の意味では使わなくなりました。
相手の発言に対してだけ使うようです。
揚げ足をとる人には大きく分けて3つのタイプがあります。
次にそれをみてみましょう。
揚げ足取りのタイプ
●ストレス発散タイプ
●寂しくてかまってほしいタイプ
●劣等感や不安のあるタイプ
①ストレス発散タイプについて
八つ当たりですね。
子どもがよく使うストレス発散法です。
大人になっても使っている人は少なくありません。
②寂しくてかまってほしいタイプについて
揚げ足をとられると、こちらもつい、反応してしまうことが多いと思います。
それが目的で揚げ足をとる人もいます。
寂しくてかまってほしいわけです。
③劣等感や不安のあるタイプについて
劣等感や不安がある人は揚げ足をとることで自分を守っている場合があります。
自分より優れている人がミスしたり失敗したりすると、それを指摘したり批判することで、自分が優位に立った気持ちになれます。
もともと自信がないことが多いため、相手の小さなミスに気づくことが自信になったりします。
相手の優秀さに嫉妬していて、揚げ足をとると相手をけ落とせると思っているようです。
上の3つのどのタイプも、ほとんどは「無意識」の心の動きです。
本人は自覚していませんので、もし指摘しても効果は期待できません。
揚げ足をとられたときどうする?
上記にもありますが、
揚げ足をとる人は、自信がなかったり、劣等感を持っていたりして、「認められたい」気持ちの強い傾向があります。
すると、
その人を無視すると、もっと激しく揚げ足をとってくることになります。
このようなことは、よくみかけるのではないでしょうか。
揚げ足をとられた時は、
「そうですね」とか、「教えてくれてありがとう」などと言ってみましょう。
「自分の気持ちが理解された」思うと、それ以上言わなくなることが多いようです。
「揚げ足をとるのは子ども」と思うようにして、こちらは大人の対応をすればよいと思います。
逆に自分が揚げ足をとっているかもしれない
気づくと、他人のあらさがしをしていることはないですか?
テレビを見ていて、出演者や政治家などの発言を揶揄(やゆ)していることはありませんか?
気に入らないタレントをバカにしたり、見下したりする気持ちはないですか?
成果を出している人や、ほめられている人が気になったりしませんか?
このような場合、
もしかしたら気づかないで、身近な人に揚げ足をとっているかもしれません。
揚げ足をとらないようにするには、
「自分が揚げ足をとった」ことに気づくことが大事です。
気づくことができたとき、
自分の中に寂しさや、かまってほしい気持ち、認めてほしい気持ち、優れている人への嫉妬心がないか、探してみましょう。
寂しければかまってほしいでしょうし、認めてほしいでしょうし、優れている人を羨ましく思う気持ちもあるでしょう。
あって当たり前の心ですから、
「そうなんだね」と思ってあげましょう。
取手心理相談室
担当者プロフィール
電話: 080-5687-8508
メール: toride.shinrioffice@gmail.com 室